僕とスポーツ選手

僕個人のスポーツ選手との思い出を記します。

僕と赤星憲広(3)

僕がどれだけ怠惰な生活をしていたとしても時間は流れます。

そして、

 

2010年  プロ野球開幕

 

始まれば結局見るんです。

結局好きなんです。

 

ただ、やはり最初は阪神戦を見ると虚しさしかありませんでした。

だって赤星選手がいないんですもの。

それでも、日々また野球を見ていたら、ある選手のおかげもあって(いずれ書きたいと思います)

赤星選手の引退会見を見ようと決意しました。

 

赤星選手が引退会見をした約半年後ですね。

当時ニートを深めていた僕は、日々野球ゲームで「赤星無双」をして楽しんでるような

完全な現実逃避型のニートでした。

 

将来のことも何も考えてなかったですし、目的意識もなかった僕は

自分の不幸(この程度のことを不幸というと言葉が違う気がしますが、当時はそう思っていました。)を世の中のせいにして自分を磨く努力などしてはいませんでした。

そんな僕に対し(決して僕に向けた言葉ではないが…)赤星選手ははこう言いました。

 

「ケガさえなければ、来年以降もまだまだプロの世界でやっていける自信はあります。ただ、医者に次同じことをしたら不随になるか、最悪死ぬ恐れがあると言われました。そう言われて自分の中で

〈グラウンドで死ぬのが本望か?〉

と問いたら、

〈本望です〉

と言えない自分がいた。やっぱり死ぬのは怖い。

その恐怖を抱えながらプレーをするとなると、どうしてもある程度、力を抜きながらプレーをしなければならなくなる。

そう思った時、プロのアスリートとしてファンの前で100%、120%の力でプレーすることが出来なくなるのであれば、身を引くべきなのではないかと思いました。

 

なので、ここで引退をし、今後は何か夢や目標を持って生きている人を応援、サポートしていけるようにしたいです。」(原文ママではないです。僕の解釈含む)

 

 

 

涙が止まりませんでした。

 

 

 

9年間見続けて見慣れたはずのその人が、

見慣れない場所で、見慣れない格好で

 

でも、いつも通り格好良くて。

 

僕なんか比べようもないほど絶望したはずの赤星選手が、

涙も流さず毅然とした態度で

 

「(引退の原因となった)ダイビングをしたことに後悔はないです。ただ取れなかったことが悔しいです。」

 

と言っている姿を見て

僕は一体何をしているんだ、と。

たかが1度や2度、夢に敗れただけで不貞腐れて不幸ぶって…

そんな自分が情けなくて。

 

 

 

 

 

それから僕は実家を飛び出して

 

漫画を描き始めました。

 

いや、着地が意味わからないのは百も承知です。笑

なんでも良かったんです。

なんでも良いから目的を持って生きていこう、と。

いつの日か、赤星選手に会って胸を張って感謝の言葉を伝えられるように頑張って生きていこう。

 

そう思ったんです。

それから、漫画を頑張って新人賞を頂いて、

まぁそこから先は鳴かず飛ばずなのですが

それでも、あのどうしようもなかった時期に比べて少しはマシな人間になれてるかなぁと思います。

 

あれから9年近く経ちました。

 

相も変わらずスポーツ観戦は大好きです。

相も変わらず赤星選手が1番好きなスポーツ選手です。

現役を追いかけることが出来て本当によかったです。

 

赤星憲広選手

ありがとうございました!

 

 

 

 



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